JRA女性騎手勝利数ランキング2026|歴代最多勝と現役の成績推移
日本中央競馬会(JRA)において、女性ジョッキーの存在感がこれまでにない高まりを見せています。競馬界の歴史を切り拓いた先駆者たちの足跡を受け継ぎながら、現役世代が次々と新たな金字塔を打ち立てる現在、女性騎手の勝利数ランキングは激動の勢力図を描いています。
2024年秋にJRA通算166勝を記録した藤田菜七子元騎手がターフを去ったのち、永島まなみ騎手や今村聖奈騎手を筆頭とする後輩たちがその記録をどこまで追走し、塗り替えようとしているのか。2026年時点における歴代・現役のJRA女性騎手通算成績、重賞・G1実績、斤量減量ルールの恩恵と実力値の相関、獲得賞金推移に至るまで、公式データと現場の証言を基に徹底検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:歴代通算最多勝は藤田菜七子の「JRA通算166勝(地方・海外含む170勝超)」。現役では永島まなみが猛追し、歴代記録の更新を視野に捉える。
- 要点2:今村聖奈のルーキー年重賞制覇(CBC賞・テイエムスパーダ)や永島まなみのマーメイドS(アリスヴェリテ)制覇など、大舞台での勝負強さが実証されている。
- 要点3:2019年に制定された「女性騎手永続2kg減量ルール」の定着により、単なる話題性先行から「計算できる戦力」へと厩舎・馬主の評価が構造転換を果たした。
【2026年最新】JRA女性騎手歴代・現役通算勝利数ランキング
日本競馬界における女性騎手の通算勝利数は、制度改革や騎乗機会の増加に伴い、過去の記録を大幅に更新し続けています。歴代トップに君臨する記録と、それを追う現役ジョッキーたちの最新ポジションを整理しました。
| 騎手名 | 区分・所属 | JRA通算勝利数(実績) | 主な重賞・特筆実績 | 編集部の分析・評価 |
|---|---|---|---|---|
| 藤田菜七子 | 元騎手(引退) | 166勝 | カペラS(G3・コパノキッキング) フェブラリーS 5着 | 歴代最多勝ホルダー。JRA女性騎手の道を切り拓いた金字塔。 |
| 永島まなみ | 現役(栗東) | 130勝超 | マーメイドS(G3・アリスヴェリテ) 2023年JRA50勝達成 | 現役最多勝。積極果敢な先行力と安定した騎乗数で歴代記録更新が視野。 |
| 今村聖奈 | 現役(栗東) | 90勝超 | CBC賞(G3・テイエムスパーダ) ルーキー年51勝(女性最多) | 1年目に鮮烈なインパクトを残す。減量解除後の技術適応で再浮上中。 |
| 古川奈穂 | 現役(栗東) | 50勝超 | 矢作厩舎所属・特別競走複数勝利 | 度重なる負傷を克服。名門厩舎のバックアップを受け着実に白星を加算。 |
| 小林美駒 | 現役(美浦) | 40勝超 | 新潟直線1000mでの高勝率 | ローカル競馬場を中心に勝負勘を発揮。美浦所属の若手筆頭格。 |
| 牧原由貴子 | 元騎手(引退) | 34勝 | JRA女性騎手第1世代 | 女性減量特典がない過酷な時代に築いた貴重な歴代記録。 |
| 河原田菜々 | 現役(栗東) | 25勝超 | 2023年デビュー・中京・小倉で躍進 | 先行馬のペース配分に長け、ダート短距離を中心に堅実な成績。 |
| 大江原比呂 | 現役(美浦) | 10勝超 | 2024年デビューの新鋭 | 競馬一家の血統。減量特典を活かしたアグレッシブな騎乗が光る。 |
長らく「不滅の壁」と見なされていた牧原由貴子元騎手の34勝を藤田菜七子元騎手が2018年に更新して以降、JRA女性騎手の勝利数は飛躍的なペースで伸長しています。歴代1位の座にある藤田元騎手の背中を、現役トップの永島まなみ騎手が年間30〜50勝ペースで射程圏に収めており、歴代記録の塗り替えは秒読み段階に入っています。

歴代最多勝・藤田菜七子の偉業と電撃引退の全経緯
JRA女性騎手の歴史を語るうえで、藤田菜七子元騎手が残した足跡は計り知れません。16年ぶりとなるJRA生え抜き女性騎手として2016年にデビューした彼女は、孤軍奮闘のなかで着実に技術を磨き、2019年にはJRA重賞(カペラS・コパノキッキング)初制覇、フェブラリーSでのG1初騎乗(5着)を成し遂げました。
通算166勝(地方・海外を含めると170勝以上)という歴代最多勝記録は、後続の女性騎手たちへの道を拓いた確固たる成果です。しかし、2024年10月に競馬界へ激震が走りました。調整ルーム内での通信機器(スマートフォン)持ち込み・使用に関する週刊誌報道を受け、JRAによる聞き取り調査の過程で過去の虚偽申告が浮上。騎乗停止処分が下されるなか、藤田元騎手は自ら引退届を提出し、電撃的に現役生活に幕を下ろしました。
関係者への取材によると、本人は引退にあたり「応援してくださったファンや関係者の皆様を裏切る形になってしまい、深く責任を感じている」と苦渋の決断を口にしていたと伝えられます。引退の経緯には規律管理をめぐる重い課題が残されたものの、彼女が積み上げた166勝の記録と、女性騎手の社会的地位を確立した功績そのものは色あせることはありません。
現役トップを競う新世代の躍進|永島まなみ・今村聖奈・小林美駒の成績推移
藤田元騎手が引退した現在、JRA女性騎手界を牽引しているのは2020年代以降にデビューした新世代です。各騎手は異なる個性と強みを武器に、独自のポジションを確立しています。
永島まなみ:安定感と重賞制覇で見せる「真のエース」への成長
2021年デビューの永島まなみ騎手は、着実に勝ち星を積み上げて現役トップの勝利数を誇ります。2023年にはJRA年間50勝の大台を突破し、2024年のG3マーメイドステークスではアリスヴェリテに騎乗して軽快な逃げ切り勝ちを収め、自身初のJRA重賞タイトルを獲得しました。
先行馬を気持ちよく走らせる技術と、道中のペース判断に対する調教師からの信頼は厚く、ローカル開催のみならず中央場所(阪神・京都)の特別競走でも有力馬の騎乗依頼が急増しています。年間勝利数ランキングでも上位の常連となっており、藤田元騎手の166勝を抜く筆頭候補です。
今村聖奈:衝撃のルーキー年から「減量解除」の壁を越える進化
2022年にデビューした今村聖奈騎手は、1年目に女性騎手史上最多となる年間51勝を記録。さらに同年夏のCBC賞(テイエムスパーダ)で、女性騎手として史上初となるルーキー年のJRA重賞初騎乗初勝利の快挙を達成しました。
その後、見習い騎手の減量特典が段階的に解除されるにつれて騎乗馬の質・量ともに試練の時期を経験したものの、フォームの抜本的見直しや体幹強化を重ね、平場・特別戦を問わず確固たる騎乗スタイルを再構築しています。メディア露出によるプレッシャーを跳ね返し、勝負師としての成熟期を迎えています。
小林美駒・古川奈穂・若手世代の台頭
美浦所属の小林美駒騎手は、特に新潟競馬場の直線1000m戦やダート短距離で際立った勝負強さを発揮し、勝利数を急速に伸ばしています。落馬による負傷休養を乗り越えた精神力も高く評価されています。
矢作芳人厩舎に所属する古川奈穂騎手は、度重なる怪我と戦いながらも、厩舎の有力馬を任される場面で確実に結果を残してきました。さらに2023年デビューの河原田菜々騎手、2024年デビューの大江原比呂騎手も続き、美浦・栗東の双方で切磋琢磨する環境が完全に定着しています。

【実態検証】斤量減量ルールの恩恵とネットの誤解
JRA女性騎手の勝利数増加を語るうえで、2019年3月に導入された「女性騎手の減量特典ルール」は避けて通れません。このルールは、見習い期間(デビュー5年未満かつ100勝以下)終了後も、恒久的に「2kg(見習い期間中は規定+2kg、最大4kg減)」の斤量減量が適用される制度です。
| 適用区分 | 一般見習い騎手(男性等) | 女性騎手(見習い期間) | 女性騎手(101勝以上または5年超) |
|---|---|---|---|
| 0〜30勝(★) | 3kg減(▲) | 4kg減(★) | ー |
| 31〜50勝(▲) | 2kg減(△) | 3kg減(▲) | ー |
| 51〜100勝(△) | 1kg減(☆) | 2kg減(△) | ー |
| 恒久特典(◇) | なし(0kg) | ー | 2kg減(◇) |
ネット上やSNSの一部では「減量があるから勝てるのは当然」「斤量の恩恵だけで実力ではない」といった短絡的な意見が見受けられます。しかし、現場の調教師や騎手関係者の評価は異なります。
競馬界のベテラン厩舎関係者は次のように証言します。
「競馬において1kgの差は1馬身から2馬身の差を生むと言われます。斤量の利があるのは事実ですが、500kgを超えるサラブレッドを時速60km超でコントロールし、馬群の狭い隙間を割る技術や度胸がなければ斤量が何kg軽かろうと勝てません。斤量の利を活かすために『馬を御しきる基礎体力』が不可欠であり、現役の彼女たちはその身体作りを徹底してクリアしています」
斤量ルールはあくまで「騎乗機会を確保するための契機」に過ぎず、勝利数の積み上げはジョッキー個々人の騎乗技術と戦術眼の賜物であることが現場データからも裏付けられています。
G1騎乗実績と獲得賞金ランキングから見る大舞台の壁
通算勝利数の増加に伴い、女性騎手たちの獲得賞金ランキングやG1競走での騎乗実績も年々上昇しています。
永島まなみ騎手や今村聖奈騎手の年間獲得本賞金は数億円規模に達しており、JRA全体の騎手ランキングでも中堅〜上位層に食い込んでいます。しかし、最高峰のG1舞台においては、依然として厚い壁が存在します。
- 藤田菜七子:2019年フェブラリーS(コパノキッキング・5着)、高松宮記念(スノードラゴン・17着)、チャンピオンズCなどG1騎乗実績多数。
- 今村聖奈:2022年ホープフルS(スカパラダイス・18着)でG1初騎乗。
- 永島まなみ:2024年阪神ジュベナイルフィリーズをはじめ、クラシック競走や古馬G1への騎乗機会を拡大。
G1や一部の重賞(定量・別定重賞など)では女性騎手の減量特典が適用されないため、55kg〜58kg前後の標準斤量での真っ向勝負が求められます。ここで有力馬の騎乗依頼を勝ち取るには、平場での勝率以上に「ペース配分の緻密さ」と「追う力(推進力)」が問われます。重賞勝利を複数記録した新世代が、次に目指す頂は「女性騎手初のJRA・G1制覇」に他なりません。

【プロの結論】馬券的取捨選択と育成環境に見る競馬界の教訓
競馬ジャーナリズムおよび馬券戦略の視点から、JRA女性騎手の活躍を分析すると、明確な強みとリスク要因が浮かび上がります。
馬券検討における「買い時」と「危険な人気馬」の判断基準
- 狙い目(買いの条件):
- ローカル開催(小倉・新潟・福島・函館・札幌)のダート1000m〜1200mにおける先行馬。斤量減がスタートダッシュと最後の粘り腰に直結する。
- 永島まなみ騎手の手戻り・継続騎乗における芝中距離戦(逃げ・先行脚質)。
- 小林美駒騎手の新潟直線芝1000m戦(外枠)。コース適性と斤量利の相乗効果が高い。
- 慎重になるべき条件(過剰人気への警戒):
- 中央主要4場(東京・中山・京都・阪神)の芝長距離戦(2400m以上)。道中の駆け引きやタフな馬場での追い比べにおいて、トップクラスのベテラン男性騎手との競り合いで不利を受けるケースがある。
- 話題性先行で実力以上に単勝オッズが1〜2番人気に押し上げられているレース。
組織とコンプライアンスが突きつける育成の教訓
藤田元騎手の引退劇が示した構造的課題は、若手騎手に対する「情報管理教育」と「孤立防止のメンタルサポート体制」です。競馬学校を卒業して即座にプロの勝負の世界へ放り込まれる若手に対し、JRAや所属厩舎は厳格なルール遵守の指導とともに、精神的な境界線(バウンダリー)を守る環境整備を進める必要があります。
【jra女性騎手 勝利数 ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:JRA女性騎手の歴代最多勝記録を持っているのは誰ですか?
A1:元騎手の藤田菜七子さんです。JRA通算166勝(地方・海外を含めると170勝超)を記録しており、女性騎手として初のJRA重賞制覇(2019年カペラS)も達成しました。
Q2:現役のJRA女性騎手で最も勝利数が多いのは誰ですか?
A2:栗東所属の永島まなみ騎手です。2023年にJRA年間50勝を挙げ、2024年にはマーメイドS(G3)を制覇。通算130勝を超えて現役トップを独走しており、藤田菜七子元騎手の歴代記録更新が期待されています。
Q3:女性騎手に適用される「斤量2kg減量ルール」とはどんな仕組みですか?
A3:2019年3月に導入された制度で、女性騎手は一般の見習い騎手期間が終了した後も恒久的に2kgの減量(マーク:◇)が与えられます。見習い期間中(デビュー5年未満かつ100勝以下)は、通常の減量規定に2kgが加算され、最大4kg減(マーク:★)で騎乗できます。ただし、G1競走や一部の重賞・特別競走では減量が適用されません。
まとめ:新時代を拓くJRA女性騎手の未来と次なる金字塔
JRA女性騎手の勝利数ランキングは、単なる数字の争いを超え、日本競馬界のダイバーシティと技術進化を象徴する指標となっています。パイオニアである藤田菜七子元騎手が打ち立てた166勝という偉大な金字塔を標的に、永島まなみ騎手、今村聖奈騎手、小林美駒騎手ら新世代が猛烈な勢いで追い上げています。
減量ルールの恩恵を実力へと昇華させ、重賞戦線でも主力として結果を出す彼女たち。次に競馬界が目撃するのは、歴代通算最多勝の更新、そして悲願である「女性騎手によるJRA・G1競走初制覇」の瞬間です。進化を続ける女性ジョッキーたちの手綱さばきから、今後も目が離せません。 (出典: jra女性騎手 勝利数 ランキング(Yahoo!ニュース))